ドラクエモンスターズ3 レビュー・評価 約100時間プレイしての感想 (ゲーム自体はおもしろい。新システムは…。)

ゲーム

はじめに

ドラクエモンスターズ3魔族の王子とエルフの旅「通常版」と、DLCは「追憶のモグダンジョン」を購入し、プレイ時間は約100時間、対人戦やフレンドとの対戦などを行い、自分が感じた良い点・良くも悪くもない点・悪い点をまとめています。もし今後購入しようとする人の参考になればと思います。

良かった点

思ったよりも気にならないモンスター数の減少

そもそもこのゲーム発売前からいろいろな事で話題になっていました。その中の一つとして、モンスター数の減少です。かなりざっくりと書きますが、前作のモンスターズ(3DSのジョーカー3)では採用モンスターは700体ほどいました。そして今作は約500体が採用されており、約200体がリストラされています。こう見ると、手抜きじゃん!って思うかもしれませんが、実際プレイしてみて500体は結構多いです。しかも、今作も色違いモンスター(スライム・メタルスライム・スライムベス等)がいることはいるのですが、露骨に色違いモンスターばかりじゃん…とは感じませんでした。

そしてこれは同じ育成型対戦ゲームのポケモンでもいえるのですが、ランクマッチの対人戦で戦う時には、大体の人が強いモンスターを使うので、500体だろうが700体だろうが、最終的に選ばれる環境モンスターは数十体だけなので、モンスターの数が少ないから駄作というわけではないです。

配合の楽しさ・やりやすさ◎

配合時の♂・♀はなく、手軽にどのモンスターも配合できるようになっています。そして検索配合という神システムが導入されており、いままで仲間にした時がないモンスターを検索してから配合できたり、特殊な配合でしか手に入らないモンスターも手持ちに素材のモンスターがいた場合、すぐにわかるようになっています。

ストーリーが進んできて手持ちのモンスターがどんどん強いモンスターになっていく楽しみは、育成型のゲームの楽しみだと思います。今作は検索配合によって、その楽しみも残しつつ、快適さもありつつで新しいモンスターを仲間にしてから、配合所へ行き、次はどんなモンスターが生まれるかというワクワクは健在です。

特に問題のないグラフィック

Youtuberや他の方のレビューで少し話題になっているグラフィック面ですが、自分的には全く気になりませんでした。そもそもこのゲームは育成型のRPGなので、アクションゲームのようなキャラがヌルヌルと動いたり、表情がすごいリアルになっていることを望まないんですよね。グラフィックが悪いという方は、そもそもswitchに高画質を望むこと自体間違っていると思いますが…。

良くも悪くもある点

新システム「季節」の必要性

今作ではマップごとに春・夏・秋・冬の季節があり、季節によって出てくるモンスターだったり、行ける場所季節によって変わる仕様となっています。

良い点としては、季節が変わるごとに新しいモンスターが出る新鮮味や、特定の季節でしか行けない場所に宝箱が落ちていたりとマップ探索をする楽しみがあります。

悪い点としては、季節の切り替えが自由にできずに時間経過を待たないといけない点があります。一応アイテムで季節を変更することはできますが、春⇒夏⇒秋⇒冬の順番にしか切り替えることができず、春⇒冬に季節をとばして変更することはできない仕様になっています。その待ち時間の億劫さがあり、ゲームをプレイしていて、季節のシステムは快適とは言いづらいと思いました。

S・Lサイズのモンスター。細かいサイズを確認する方法はなし。

今作ではSサイズ(1枠)と、Lサイズ(2枠)の2種類のみがモンスターのサイズとなっています。過去作では、1枠、2枠、3枠、4枠のモンスターが作れて、戦闘にバリエーションがありましたが、今回は大きい枠が減りました。

個人的には、この枠数の減少は良好な調整だと思いました。もちろん過去作を経験している方からすると、寂しさはあると思いますが、この作品からモンスターズを始める人にはサイズが2枠までしかないため、考えることが少なく、とっつきやすくなったと思います。

しかし、ここで問題点もあります。サイズはSとLサイズの2枠ですが、さらに細かく分類すると「大きさ」が1~50でSサイズ、51~100でLサイズになります。この1~100まである「大きさ」なんですが、なんとゲームの画面のどこを見ても確認する方法がありません。一応SサイズかLサイズには必ず分類はされてはいるのでサイズの確認はできるのですが、「大きさ」の確認はできないため、マップでモンスターと会うときに大きめのSサイズのモンスターや、小さめのLサイズのモンスターがいるので頭が混乱します。

悪かった点

ストーリーの出来の悪さ

正直言って今作のストーリーはかなりひどいと感じました。いやそもそも、モンスターズシリーズはストーリーがおまけで、育成や対戦が本番だから…という意見はあると思いますが、それを加味してもかなり今作のストーリーはひどかったです。

本編のドラクエⅣを知っていても、知らなくてもツッコミどころがありすぎるストーリーで、ネタバレになるのであまり大きい声では言えませんが、勇者パーティーたちとの絡みはほとんどありません。CMで勇者パーティーもフルボイスで登場!みたいなことを言っていましたが、本当に勇者パーティーは1~2テロップの文章だけ読んで後は出てきませんでした。期待させておいて…じゃあフルボイスじゃなくでも良かったんじゃ?と思います。

今作はIfストーリーで完全なパラレルワールドという立ち位置でのストーリーでしたが、Ifの割には本編に少し絡みもあり、かといってどんでん返しもあるようなストーリーでもなく、終始中途半端でした。RPGでストーリーが面白くないというのは致命的ですね。もちろん個人の価値観があるので、今作のストーリーは面白いという意見もあると思います。

発売前からも炎上していたDLC商法

今作はダウンロードコンテンツ(以下DLC)が3つあり、そのうち2つのDLCは1300円、1つは900円で販売されました。発売初日に。はい。発売初日に!!!

発売前からDLCを発売しますと発表はしており、そこはDLCの価値観により意見が分かれるとは思いますが、DLCを3つ合わせると約3000円弱、そこに通常版のソフト約7000円の合計約10000円のゲームになります。いや高いですって。しかも、このDLCは前作だと、普通に本編に組み込まれているシステムだったのに、今作はDLCの1つになっているのもマイナスポイントです。ユーザーからお金を巻き上げようとするスクエニの汚い部分が感じ取れるのがひどすぎましたね。

もしも今から購入するのであれば、通常版を買ってから、追加で追憶のモグダンジョンだけを買っておけば、一番お得です。追憶のモグダンジョン以外のDLCは、その価格と見合ってはないので買う価値は無い印象です。

対人戦へ行くまでに心が「無」になるモンスターの厳選作業

例を出して簡潔に伝えますが、一番素早いモンスターを作るぞ!と思い、モンスター1体を作ろうとしたときに今作ではその1体に約3~5時間ほどかかると考えていいです。なんでそんなに大変なの?と感じると思いますが、キラキラというクソシステムがあります。

このキラキラというシステムですが、親モンスター同士を配合させて子供を産ませたときに、確率で子供がキラキラした状態で生まれてきます。キラキラした状態であれば、一部のパラメータに100の追加ボーナスが付きます。このキラキラになる確率は各攻略サイトによっても定まっていませんが、なんと3~6%です。

そしてキラキラになると、HP、MP、攻撃、守備、素早さ、賢さの6個あるパラメータに追加ボーナスが付くのですが、そこもランダムになっています。例えば素早さを上げたいのに、攻撃力に追加ボーナスが付いたりすることもあります。

単純計算すると、キラキラになるためにまず確率が3~6/100、パラメータが6個あり、狙ったところにボーナスが付くには1/6、計算すると3~6/600。200回配合をして1~3回でやっとキラキラの厳選が終わります。いやーだるいっす。

そしてこのキラキラが付くには、何度も何度も何度もソフトをリセットして配合、ソフトをリセットして配合…を繰り返します。あれ…?何のためにゲームしているんだっけ…?という感情がプレイヤーを襲います。なんでこんなシステムにしたんだ…。

まぁ、このキラキラの厳選作業をしなくても対人戦ではモンスターの組み合わせやスキルの組み合わせだったりで、いい勝負にはなるのですが、やはり対人戦で上を目指すとなると妥協せずに上を目指す人が多いと思います。なのでガチ勢の人ほど今作の厳選作業はめんどくさすぎると思います。私はキラキラ厳選はせずに対人戦を楽しんでいます。というよりも、そこに時間をかけたくない…。

総合的評価・買って満足したか

今作は点数にすると100点満点中50点くらいですね…。というのも、この記事を書いて思ったのですが、今作のここがウリです!とうたっている新システムのほとんどが不評でしたね…。季節、サイズ、キラキラ、ストーリーなどなど…。ただストーリーはあれでしたが、育成型RPGの醍醐味である徐々に味方が強くなっていく感じがやはり面白く、対人戦もやってみると勝てない悔しさや、勝った喜びを味わうことができるので満足は一応はしました。一応ね。

私のオススメとしては、もうちょっと値段が落ちてから中古で買って、友達と遊んだり、ゆるくネット対戦を楽しむ人にはいいのかなと思いました。新作で7000円の価値はあまり感じないゲームでした。やはりスクエニのゲームはすぐに新作で買ってはいけないという勉強になりました。ありがとうございました。

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